きものテラスタイトル

着付け検定試験を行いました

2023.3.4

着付け検定准講師試験を、実施しました。

検定内容は、2つの課題に取り組みます。

  • 課題1:振袖の他装(人に着付けが出来ること)モデルに振袖を着付け、基本帯結び3種の内一つを審査委員の前で行う
  • 課題2:振袖をボディーに着付けて自分で考案したアレンジ帯結びを審査委員の前で行う

 がんばれ、みんな:課題1

20分以内にモデルに長襦袢から振袖、基本形の帯結びまでの着付けをします。

帯結びの基本形とは、ふくら雀結び・立て矢結び・文庫結び の3結びです

これらは、羽根やひだの取り方など、大きさやバランスがとても難しいものです。

  • ふくら雀結び
    ふくら雀結び
  • 立て矢結び
    立て矢結び
  • 文庫結び
    文庫結び

 がんばれ、みんな:課題2

これも20分以内に、ボディーに振袖、アレンジ帯結びまでの着付けを行います。

それぞれが考案した帯結びは、どれも美しく華やかで、ネーミングとコンセプトもよく考えられていました。

在学中に身に付けた技術は一生の宝ですね。モデルになった後輩達は手際よく綺麗に着付けていく先輩達の姿を目のあたりにして「すごいなぁ。カッコいいなぁ」といわんばかりの熱い眼差しを感じました。

きっとみんなもこんな風に着付けができるようになりたいのでしょうね…きっと!
今からみんなの成長が楽しみです。

  • 学生作品01

    学生作品01

    作品名:愛着結び

    大きく伸びたリボンをフリル風のひだで飾りました。娘さんへ愛着を持って親御さんが着付けられるように柄が映える大きめにとったリボンと折って通すだけの簡単な結び方にしたのがポイントです。

  • 学生作品02

    学生作品02

    作品名:懸崖華(けんがいか)

    緑の振袖に合わせた自然に関する帯結びを考案いたします。切り立った崖の上に可憐な花が咲く様子をひだの長さを変えて表現しました。

  • 学生作品03

    学生作品03

    作品名:花胡蝶

    ハレの日に花開く女性の為に花のように美しく羽を広げる蝶をイメージして美しさと可愛らしさを表現しました。

  • 学生作品04

    学生作品04

    作品名:前途洋々

    今後の人生が大きく開けていて、希望に満ちあふれているさまという意味の「前途洋々」の花言葉をもつ泰山木(たいさんぼく)をモチーフにして大輪の花を咲かせました。帯の裏の生地も生かした華やかな帯結びを提案いたします。

きものゴマ知識:梅

2023.2.20

 【梅は学問のシンボル】てなぜ?

梅は別名【好文木】(こうぶんぼく)と言われ学問を好む木と言われています。

それは、中国の皇帝が学問に励んでいると、梅が満開となり、学問を怠ると梅が咲かなったという故事から、始まっています。

 天満宮の梅

東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ

梅といえば、菅原道真の飛梅伝説をイメージします

権力争いに敗れ、遠く太宰府へ左遷されることになった道真は、日頃から愛でていた梅の木に別れを告げるこの歌を詠みました。

「東風(こち、春風のこと)が吹いたら、香りをその風に託して大宰府まで送り届けておくれ、梅の花よ。主である私がいないからと言って、春を忘れてはならないよ」

そんな道真の真っ直ぐな想いを受け取った、梅の木は、一夜にして太宰府へ飛んでいきました。

この梅が、現在の太宰府天満宮にある、樹齢1,000年を超えたご神木、「飛梅」です。

※ 梅ヶ枝餅:大宰府天満宮の名物餅ぜひ食してみてはいかがでしょ

 梅の花の独特なデザイン

  • 「捻梅」

    花弁が重なり合ってねじれているように見える柄です。

  • 「梅鉢」

    真ん中に小さな円を配置し、そのまわりに大きな丸を5つ配置した柄です。

  • 「裏梅」

    梅を裏から見た様子をデザインした柄です。

  • 「槍梅」

    梅の花と蕾をつけた枝を、まるで槍のようにまっすぐに立てて伸ばした柄です。

人に着付けができるということ

2023.2.9

先日、学生達は、着付師として成人式の着付に行ってきました。

着付師として仕事が出来る資格をとるために日々授業に懸命に取り組んできました。

自分で着物が着られること(自装)も大切ですが、人に着付けが出来ること(他装)はとても重要なことです。

自装が出来ても他装ができるとは限りません。

そう。他装はとても難しく、技術が必要です。

紐を締める力加減などは手の感覚で覚えていくものです。

苦しくなく、着くずれしない着付は、回数を重ねることで、身につけていきます。

来月は卒業式シーズン。資格(きもの着付教員認定資格)をもった学生達は着付師として袴の着付にも、その技術を存分に発揮してくれることでしょう。